連日、真夏日が続く暑い中、8/11・12の2日間にわたり、
会館自主事業として音響実技講習会を開催いたしました。
今回の講習会は、自分のホームページを通して知り合った方が
以前、投稿させて頂いたPAジャーナルの記事を読んで
「おもしろいことやってますね。また何かしませんか?」がキッカケとなって始まりました。
では、何をしましょうかとメールや電話で打合せを重ねて以下のスケジュールが決まりました。
8/11(水) 午前 仕込み
午後 舞台機構調整技能士試験対策講座
(1級、2級、3級)
8/12(木)
午前 バンドのSRについて
午後
メディア、マイク、DIの聞き比べ
会館のホームページ、自分のホームページ、近隣の会館には封書にて呼びかけを行ったところ、
北は宮城、南は静岡と、会館管理の方、プロのPA業の方、メーカーの方と
2日間で延べ120名の方々にお集まり頂きました。
初日の仕込みからたくさんの方が集まって頂きましたが、プロの方、メーカーの方が
いらっしゃいましたので、その方々に手伝って頂いて仕込みをいたしました。
仕込みの様子を見て頂くのも、研修会のひとつのプログラムでありますので
皆さん朝からお集まり頂いて、仕込みの様子を真剣にご覧になっておりました。
今回のセミナーは、ヤマハサウンドテック さんの御協力により
PM1Dに続くデジタルSRコンソール、第二弾
2004年8月発売されたばかりの ヤマハ PM5D−RH を使用して行われました。
48MONO+4ST入力、24MIX+2STEREO、8MATRIX(別途拡張可能)出力というミキサーで100kgを下回っています。
PM1Dより使い勝手をさらに高められており O2R,DM1000、2000 等
デジタルミキサーを使った事の無い私でも アナログミキサー 操作程度の機能はすぐマスターできました。
INPUTフェーダーの上に一見PANのツマミが一列あり これが
卓左上のPAN,
GAIN,
AUX(MIXとこの機種では呼んでいます)1〜24、
の各キーを押すと その機能に切り替わります。
このツマミの下にあるSELキーを押すと、そのchごとに装備されているPEQ、HPF,COMP,NOISE
GATE 等が
卓中央のSELECTED CHANNELセクションで操作できます。
各AUX(MIX)のマスターはMIXセクションのつまみで操作でき、
これだけ理解できれば アナログ卓と同様にすぐ操作できます。
デジタル ミキサーが初めての方は、
以上の操作をよく理解してから より詳しい使い方を覚えて行くと良いかと思います。
1日目の 検定講習も この卓で行ったのですが
入出力は基本的にアナログ仕様で 各出力やCUEもメーター(表示切替無し)で確認できますし
GAIN,PAD,ファンタム電源がアナログ操作のPM5D(PM5D-RHはこれらもデジタル操作)
であれば 1,2級検定試験の卓としても十分使え(制限時間内で作業可能)ます。
12基の31バンドGEQ と 8基のSPX2000クラスのEF が内蔵されておりアウトボードは一切無しで済みます。
今回 GEQ×8基、EF×3基を使用し
卓右のUSER DEFINED
KEYS(ショートカット・キー)で これら各機能を
ワンタッチで卓中央のディスプレイに呼び出せる様 設定しましたので
操作性はアナログ卓 使用時以上でした。
尚、GEQにはスペクトラム・アナライザーが付いており(レンジの切り替えは無し)
一目で帯域を確認でき便利です。
全体的操作性については 情報がデジタル(数値)で確認できますので
GEQ,PEQ、HPF などでは特に 頭で周波数や音量が分かっている時は
アナログの時の様に探らずに どんどん音が作れます。
客席が暗くなりますと 卓の設定等が非常に見やすくなり
各インジケーターもはっきり目に入ってきて操作性が増します。
レベルについてですが
HAのアナログ信号を充分に振らせて、デジタルに変換
することが理想です。
アナログ部でのS/Nを稼いで、デジタル信号でフルビットに近くまで持っていけましたら、
その後はあまり心配はいらない様です
(デジタル変換部でも3ビット分のヘッドマージンがあり、デジタル領域では、32ビットで
処理していますので、入力部で充分レベルを稼げれば、
その後のS/Nを意識される必要は無いとメーカーの方が言われていました)
2日目のポップス、ロック系 バンドのSR
PM5D-RHでは、ヘッドアンプゲインをメモリーすることが可能で、
必要に応じてシーン情報とともにリコールすることもできるため、
今回のような 複数のバンドによるコンサートにおいては リハーサルで決めた
各バンドの設定を そのままリコールできるので便利でした
また、今回のシステム構成は以下の通りです。
| Box | 卓in | 音源 | マイク | スタンド | 卓out | Box | P・Amp | SP | |
| 1 | 1 | OH L | C391 | ST210 | Mix 1 | 1 | PC2002 A | Bass(Pf) | |
| 2 | 2 | OH R | C391 | ST210 | Mix 2 | 2 | PC2002M B | Gt | |
| 3 | 3 | F Tom | MD421 | ST259 | Mix 3 | 3 | PC2002M A | Vo | |
| 4 | 4 | Lo Tom | MD421 | ST210 | Mix 4 | 4 | PC2002 B | Dr | |
| 5 | 5 | Hi Tom | MD421 | ST210 | Mix 5 | 5 | CS800S A | Side L | |
| 6 | 6 | HH | C391 | ST259 | Mix 6 | 6 | CS800S B | Side R | |
| 7 | 7 | SN Top | BETA 57 | ST259 | ST L | 7 | BGW | PA L | |
| 8 | 8 | SN B | BETA 57 | ST259 | ST R | 8 | BGW | PA R | |
| 9 | 9 | Kick | DK5 QKi | ST259 | |||||
| 10 | 10 | EB | TYPE85 | ||||||
| 11 | 11 | EGt JC120 | BETA 57 | ST259 | |||||
| 12 | 12 | EGt Marshll | BETA 57 | ST259 | |||||
| 13 | 13 | Cho L | BETA 58 | ST210 | |||||
| 14 | 14 | Vo | BETA 58 | ST210 | |||||
| 15 | 15 | Cho R | BETA 58 | ST210 | |||||
| 16 | 16 | Pf Lo | C451 | ST210 | |||||
| 17 | 17 | Pf Hi | C451 | ST210 | |||||
| 18 | T/B | BETA 58 | |||||||
| 19 | w T/B | ヘッドセットW | |||||||
| 20 | Delay | ||||||||
| 21 | Rev 1 L | ||||||||
| 22 | Rev1 R | ||||||||
| 23 | Rev2 L | ||||||||
| 24 | Rev2 R | ||||||||
|
AUX(Mix)OUT
|
|||||||||
| 検定講座用 | Mix1 | Bass(Pf) | |||||||
| 41 | Mix2 | Gt | |||||||
| 42 | Mix3 | Vo | |||||||
| 43 | Mix4 | Dr | |||||||
| 44 | Mix5 | Side L | |||||||
| 45 | CD | Mix6 | Side R | ||||||
| 46 | Mix7 | Delay | |||||||
| 47 | Rev | Mix8 | Rev1 | ||||||
| 48 | Mix9 | Rev2 | |||||||
さて、2日目はバンドのSRについての講習です。
地元の高校生バンドと大学生バンド、そして、ネット仲間と会館職員で今回のために
結成されたバンドの3バンドが本番当日、
リハーサルから本番を迎えるまでという設定で行われました。
オペレーターが気にしなければならないこと、演奏者が気にしなければならないことを
双方に説明しながら進んでいきました。
参加者の方に実際にオペレーして頂く予定でいましたが、これも時間の都合で出来ませんでした。
オペレーターの方がどういうアプローチをするといいのか、演奏者もどういう風に注文をすると
わかりやすいかなど、具体的な話をして頂き、バンドのメンバーも参考になりましたと喜んでいました。
午後の部は、前回の技術交換会でも好評でしたメディア、マイクの聞き比べです。
ここからは、初日から参加頂いていた、オタリテックさんのご協力により、PAスピーカーとアンプは
ヨーロッパを中心に広く使われている 最新機種のd&b audiotechnik 社のQ
Seriesというシステムでした。
Q1ラインアレイ 60Hz-17kHz 定格出力
(RMS/ピーク) 400/1600W 22Kg×2 と
Q-SUBウーファー 40Hz-100Hz 定格出力 (RMS/ピーク)
400/1600W 42Kg×3、
D12
DSP内蔵アンプコントローラー(SP保護機能付)から構成され
Q1は低域に10インチドライバーをダイポーラーに配置し、
高域に1.3インチコンプレッションドライバーにトロイダルウェーブシェープデバイスを
組み合わせて構成されるパッシブ2ウェイラウドスピーカーです。
垂直方向への高域指向特性15°によって Q1はカーブドコヒーレントウェーブフロントを
生成する垂直のコラムを構成することが可能ですので
大ホールの客席隅々まで 位相のずれも無く
ロック系バンドにおいても十分な音量を確保されていました。
電力も低くこのセットでは 100Vですと片側15A です。
まず最初にメディアの聞き比べとして、CDの原盤、パソコンで作ったCD−R、業務機で作ったCD−R、MD
(業務機、MDはコアキシャルにてREC)の4種類のメディアの聞き比べをして頂きました。
そのあとにマイクの聞き比べとしてオンマイク、オフマイクにて女性MC、男性MC、アコギと聞いて頂きました。
最後にDIの聞き比べをベースにつないで行いました。
感想を聞くようなことはせず、各々感じたことを、そのまま答えとしてお持ち帰りくださいということで
全プログラムを終了いたしました。
メディアの聞き比べ(リンダロンシュタット「星に願いを」)
CD(原盤)
CD(等倍、TASCAM、CD-701よりTASCAM、CD-RW2000へデジタル出力)
CD(4倍速、WINCDR5.0にてPCにて作成)
MD(TASCAM、CD-701よりTASCAM、MD801RMark−Uへデジタル出力)
マイクの聞き比べ
ゼンハイザー
431、441
シュア
57、58、B57、B57(最新型)、B58、なんちゃって58(58ヘッド
使用品)
ベイヤー M500N
EV N/d157B
AKG C-391B
マス工房
MODEL255
ノイマン
U−87Ai
SONY 38B、535P
RCA 77DX、44BX
DIの聞き比べ
BOSS(DI-1)
マス工房 MODEL217
カントリーマン
アンペグ(ベースアンプ内蔵)
数ヶ月前から個人サイトで、1ヶ月前には、会館のサイト、封書での案内も出来たので
たくさんの方に来て頂くことも出来て、大成功だったと思います。
内容的にちょっと欲張りすぎたかなぁと反省もいたしますが、第1回目でもありますし
何よりいろんな方々と情報交換が出来ましたのでよかったと思います。
近くにいるのに、なかなかお話しする機会がない近隣の会館の職員さんとお話し出来たのは
とても有意義なことと感じました。
これを機に第2回、第3回と開催することが出来ればと思います。
1日目が終えて会館近くの焼鳥屋さんでオフ会しました。もちろん閉店時間でお開きです。
テーブルNo110らしく、ラストオーダーでたくさんの注文をしたら、バイトさんが
イヤそうに「テーブルNo110さん・・追加」「テーブルNo110さん・・・追加」と
怒りながら言っていました。ははは・・・何か用でもあったのかな??ゴメンナサイね!!
もちろん、色んなお話で盛り上がりました。
同じことでも、立場によって考え方も動き方も、変わるのだなぁと改めて思わされる
とても為になるお話がたくさん聞けました。